オリエントスター コンテンポラリー メカニカルムーンフェイズ用に、ネイビーのコードバン革ベルトを製作しました。お客様はこれまでステンレスブレスレットで使われていましたが、雰囲気を変えたいと革ベルトへの交換をご希望でした。

今回は特殊な加工を必要としない、標準的な形状のベルトです。それでも、ブレスレットから革ベルトに替える場合は、ブレスレットのときには意識しなかった点をいくつか確認する必要があります。この記事では製作事例とあわせて、そのポイントをまとめました。

この記事でわかること

  • オリエントスター メカニカルムーンフェイズ用ネイビー コードバン革ベルトの製作事例
  • ステンレスブレスレットから革ベルトに替えるときの確認ポイント
  • コードバンを選ぶときに知っておきたい素材の特徴
ネイビーのコードバン革ベルトに交換したオリエントスター コンテンポラリー メカニカルムーンフェイズ
ネイビーのコードバン革ベルトに交換したオリエントスター メカニカルムーンフェイズ(お客様撮影)
目次
  1. 今回の製作内容
  2. オリエントスター メカニカルムーンフェイズとはどんな時計か
  3. ブレスレットから革ベルトに替えるときの確認ポイント
  4. ネイビー コードバンを選ぶ理由
  5. 製作のポイント
  6. ご相談いただく前に
  7. よくある質問
  8. まとめ

今回の製作内容

時計
オリエントスター コンテンポラリー メカニカルムーンフェイズ
素材
コードバン
色
ネイビー
ご依頼内容
ステンレスブレスレットから革ベルトへの交換

オリエントスター メカニカルムーンフェイズとはどんな時計か

メカニカルムーンフェイズは、オリエントスター初の機械式ムーンフェイズとして2017年に登場し、ブランドを代表するモデルになりました。もともとはクラシックコレクションで展開されていましたが、コンテンポラリーコレクション版ではデザインや機能が新たに作り直されています。

コンテンポラリー版のテーマは「地球から見た月」です。6時位置のムーンフェイズを月に、9時位置のセミスケルトンを地球に見立て、ムーブメントの動きをのぞかせるデザインが特徴です。ステンレスケースにステンレスブレスレットを組み合わせた仕様が展開されています。

文字盤のバリエーションやモデルによって仕様が異なるため、ベルトを作る際は、お手元の時計そのものを基準にします。

ブレスレットから革ベルトに替えるときの確認ポイント

ブレスレットは、時計とセットで設計されたバンドです。革ベルトに替えるときは、ブレスレットが担っていた役割をベルトとバックルで置き換えることになります。

ステンレスブレスレットを付けた交換前のオリエントスター コンテンポラリー メカニカルムーンフェイズ
交換前のステンレスブレスレット(お客様撮影)

バックルを新たに用意する

ブレスレットの留め具は、ブレスレットと一体になった中留です。革ベルトにはそのまま使えないため、ピンバックル(尾錠)か、Dバックル(折りたたみ式)を別に用意します。着け外しのしやすさや、ベルトの穴まわりへの負担を考えて選びます。

ラグ幅はブレスレットを外して測る

ブレスレットの付け根は、ケースの形に合わせて作られています。ブレスレットの幅から推測せず、ブレスレットを外した状態で、ラグの内側から内側までを実測してください。

バネ棒が革ベルトに合うか確認する

ブレスレットに使われているバネ棒が、そのまま革ベルトに合うとは限りません。太さや長さが合わないと、取り付けにくかったり、外れやすくなったりします。交換の際は、革ベルトに合うバネ棒を使うことをおすすめします。

長さはコマ数ではなく手首周りで決める

ブレスレットはコマの増減で長さを調整しますが、革ベルトは12時側・6時側の長さと穴の位置で決まります。手首周りを測り、普段どのくらいの余裕で着けているかもあわせてお知らせいただくと、仕上がりのイメージが合わせやすくなります。

水や汗への考え方が変わる

時計本体が日常生活用の防水性能を備えていても、革ベルトは水や汗に強くありません。ブレスレットと同じ感覚で水仕事やスポーツをすると、ベルトの傷みが早くなります。シーンによってブレスレットと付け替えるのも一つの方法です。

ブレスレットからの交換で、バックルやサイズ選びに迷われている場合は、時計の写真をLINEでお送りください。お手元の時計に合わせた仕様をご案内いたします。

ネイビー コードバンを選ぶ理由

コードバンは、馬のお尻の部分から取れる革です。繊維が緻密で、磨き込まれたような上品な光沢があります。使い込むほどにつやが深まり、表情が変わっていくのも魅力です。一方で、水に濡れると跡が残りやすい素材のため、雨の日などは注意が必要です。

ネイビーは、ステンレスケースの冷たい印象をやわらげつつ、黒ほど重くならない色です。ブレスレットで使っていたときのすっきりした雰囲気を残しながら、落ち着いた印象に変えたい場合に向いています。

時計に合わせた色の選び方は、革ベルトのカラーコーディネートで紹介しています。

製作のポイント

今回のベルトは、凹凸型やカーブエンドなどの特殊な形状ではなく、標準的な形状で製作しました。すべての時計に特別な加工が必要なわけではありません。お手元の時計に標準的な形状が合う場合は、素材や色、長さの選択に集中して、自分好みの一本を仕立てることができます。

そのうえで、寸法はカタログ上の数値や一般的なサイズを使わず、お客様からお知らせいただいた時計の実寸と手首周りを基準に決めています。完成後、お客様から装着写真をお送りいただき、仕上がりにご満足いただけたとのお声をいただきました。

ブレスレットからの交換をご相談いただく前に

次の情報があると、確認がスムーズです。

  • 時計の正面と、ラグ部分がわかる写真
  • ブレスレットを外した状態で測ったラグ幅
  • 手首周り
  • ご希望のバックルの種類(ピンバックル/Dバックル)

寸法は、ほかの時計や一般的な数値ではなく、お手元の時計で測った値をお知らせください。ラグ幅の測り方はステッチ色・サイズガイド、バックルの違いはバックルタイプ完全ガイドで解説しています。

よくある質問

ブレスレットの中留を革ベルトに使えますか?

ブレスレットの中留はブレスレット専用の構造のため、革ベルトには使えません。革ベルト用のピンバックルかDバックルを別にご用意ください。

外したブレスレットはどうすればよいですか?

コマやバネ棒をなくさないよう、まとめて保管しておくことをおすすめします。季節やシーンに合わせて、ブレスレットと革ベルトを付け替えて楽しむこともできます。

ブレスレットの交換は自分でできますか?

バネ棒外しなどの工具があれば交換できますが、ケースに傷が付くことがあります。不安な場合は時計店にご依頼ください。交換の手順は時計ベルト交換方法の解説でも紹介しています。

コードバンは毎日使っても大丈夫ですか?

日常使いできますが、水や汗には強くありません。濡れたら早めに拭き取り、風通しのよい場所で休ませてください。お手入れの方法は革ベルトのお手入れガイドをご覧ください。

まとめ

ステンレスブレスレットから革ベルトに替えるときは、バックル・ラグ幅・バネ棒・長さ・水への扱いを確認しておくと、交換後に困ることが少なくなります。オリエントスター メカニカルムーンフェイズのように標準的な形状が合う時計であれば、素材や色選びの自由度も高くなります。

ブレスレットから革ベルトへの交換をお考えの方は、まずは時計の写真でご相談ください。仕様が決まっている方は簡単オンライン見積から、実物の革を見ながら選びたい方は東大阪ショールームもご利用いただけます。

関連する製作事例

タグ付けされているもの: Orient Star Shell cordovan